女優の南野陽子(57)が17日、神戸市内で行われた震災復興フリーライブ「ONE HEART」に出演し、自身の代表曲「楽園のDoor」などを披露した。
あの大災害から今年で30年。南野は前日まで祖母の葬式で兵庫の実家にいたという。東京に帰ってから、朝方のニュースで「信じられない光景が広がっていた」と今も記憶が生々しく残っている。
30年経つと、あの惨状がまるでうそだったかのようにも思える。「今は街を見ても当時を思い出すことができなくなりました。友達と会いによく神戸に帰ってくるんですけど、記憶にないところが震災がきっかけで建て替わったと聞いたときに、ああそうなんだと思うことが多くなりました」と時間の流れを実感する。
ただ、阪神大震災の後に東日本、さらには昨年の能登半島と、日本で地震災害がなくなることはない。「そんな中で神戸は大変な経験をして、被害に遭われたみなさんの気持ちに今後も寄り添っていけるのでは」と、この経験が大きな糧になることを期待した。
30年の節目に大きな意味を感じることはないが、1月17日が来ると毎年気持ちが引き締まる。「この日は私にとって深呼吸する日。40年、50年経ってもそれは変わらないと思う」と、愛する故郷への気持ちを吐露していた。