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阪神・前川、同郷の中日・岡林に弟子入り 「不動のレフト」目指して3年連続GG賞名手から守備学ぶ

スポニチアネックス 2025年1月18日 5時17分

 阪神・前川右京外野手(21)が17日、出身地の三重県津市内で行う自主トレを公開した。今オフは、昨年12月にあった読売テレビの番組「超プロ野球 ULTRA」の収録がきっかけで親交を深めた同郷の中日・岡林勇希外野手(22)に弟子入り。22年から3年連続ゴールデングラブ賞に輝く竜の若き名手から授かる金言を胸に、試合終盤の守備固めに頼らない「不動の左翼手」へと上り詰めることを誓った。

 吹きすさぶ冬風も意に介さず、前川は丁寧に白球を追いかけた。屋外練習の最終メニューは左翼でのノック。真横から指導する岡林の声に逐一うなずき、実演する一挙手一投足にも目を凝らした。

 「一歩目も速いし、球際も強い。経験値も実力も全然違う。聞く耳を持ってやったら、絶対にうまくなる」

 昨季は左翼で80試合、右翼で1試合に先発出場し、1失策で守備率・993。担当コーチとの二人三脚が実り、成長を実感した一方で改善の余地もある。それは守備範囲の拡大。課題克服へ、岡林から3つの金言を授かった。

 (1)一歩目を重視する

 ボールとバットが当たった瞬間、動く一歩目のベストタイミングの習得に励んでいる。

 (2)落下地点へ一直線

 落下点まで最短距離で走り、無駄のない動きをする。外野手としての基本を、名手の下で再確認している。

 (3)楽をして捕らない

 どんなに平凡な打球であっても丹念に足を運び、確実にグラブに収める。ボーンヘッドの撲滅は投手陣からの信頼に結びつくからだ。

 「今の期間は、守備にもしっかり目を向ける時間を取れる。守備も良くなったら長く使っていただける」

 昨季116試合で打率・269を残した「6番・左翼」筆頭の男が見据えるのは、守備固めが不要な存在になること。「最後まで出ないと打席数も増えない」。試合終了まで戦場に立ち、規定打席に到達してこそ真のレギュラー。そのためには堅守は必須だ。

 「3、4、5番で出塁した選手を還せるような打撃が大事。最低限の対応ができるような準備はしたい」

 佐藤輝、森下、大山の中軸に続くクラッチヒッターとして、藤川監督も期待を寄せる。肉体改造も施し、昨シーズンから3キロ増の91キロで挑む25年。伸びしろたっぷりの高卒4年目が、新生猛虎の“守役”に躍り出る。(八木 勇磨)

 ○…前川は昨年12月上旬、高卒同期入団の森木、中川と大阪市内にある「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を訪れた。数々のアトラクションを満喫し、新次元の興奮を体感できる人気の「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」にもライド・オン。「森木が結構(酔って)ひどくて、大丈夫かなと。(中川)勇斗だけは結構ウキウキだった」と回想。つかの間のオフを堪能し、英気を養った。

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