阪神からポスティングシステムでメジャー移籍を目指していた青柳晃洋投手(31)が17日(日本時間18日)、フィリーズとマイナー契約で合意した。同日、チームが発表した。ロースター外の招待選手としてメジャーキャンプに参加する。
青柳は昨年12月4日から交渉をスタートし、45日間の期限は米東部時間17日午後5時(同18日午前7時)。期限切れ寸前で交渉がまとまった。
自主トレを行う静岡・沼津市内で取材に対応した青柳は「決まるまで不安はあった。強いチームで挑戦して、勝負をします」と力強く挑戦への決意を語った。以下は一問一答。
――まずはおめでとうございます。
「ありがとうございます」
――結果をご自身の言葉から教えてください。
「そうですね、フィリーズと契約させてもらうことになったので、そうなりました」
――大きな挑戦、結果をどう受け止めているか。
「まずは決まったことに対して、やっぱり安心する部分がありますし、もちろん期限があったので、自分の中では不安な部分も多かったですけど、契約内容とかに関してはまだ詳しく、完璧に把握できているわけではないので、表立って言うことは何もないですけど、契約してもらえたということが本当にうれしく思いますし、僕自身、向こうの野球に触れてみたかったりとか、そういう部分で球団からポスティングという権利でさせてもらったので、本当に厳しい戦いになると思いますけど、本当に自分の中で挑戦の年だと思うので、新しいことに挑戦をしながら、勝負ができたらいいかな、と思います」
――ファンもソワソワしていたと思うが、ギリギリで決まったのか。
「そうですね、発表自体は期限の(日本時間18日午前)7時を過ぎたあとに発表になったと思いますけど、僕自身も正式に決まったのが本当に期限の1、2時間前とかだったので、そういう部分では僕の中でも驚きもありましたし。しっかりと、決まったことに対してうれしく思いますし、それを決めてくれた代理人であったり、そういうところに感謝したいな、と思います」
――結果を待っている間の心境は。
「心境はやっぱり、挑戦をすると表明してからは本当に、去年の成績であったりとか、思うように成績が振るわなかったので、その中でも、向こうに行くと自分で決断しましたけど、『本当に行けるのかな』という不安はすごくあったので、そういう部分では、45日間、ずっと不安だったというわけではないですけど、期限が迫ってくるにつれて、『本当に行くところがあるのか?』とか、そういう不安というのは結構、ありましたね」
――この結果は家族にも伝えたか。
「そうですね、もちろん報告させてもらいました」
――家族のリアクションは。
「本当に『決まってよかった』というふうに受け取ってくれたと思うので。ちょっと、決まったのが朝、早すぎたので、文面でしか連絡は取り合っていないですけど、そういう部分で本当に、行くところがあって、自分の挑戦すること、やりたいことができる環境に身を置けるということに家族も喜んでくれたかな、と思います」
――ポスティングを容認してくれた球団への思いは。
「ポスティングに関しては球団の権利なので、僕が『行きたい』と言って行かせてもらえる、というのは本当に球団に感謝することだと思いますし、そういうポスティングという舞台をやらせてくれた、もちろん『マイナー契約でも』というところで行かせてくれた球団に関しては本当に、自分の夢を追う中で本当に感謝しかないな、と思います」
――大リーグに挑戦する日本人選手も増えているが、米国の話やアドバイスをもらった選手は。
「いや、僕は一人もいないですね。自分の中で決めましたし、もちろん向こうに行って会う機会があれば聞くことはいっぱいあると思いますけど、行くにあたって、まだ何も決まっていない状態で何かを聞くということは、僕の中では何もなかったですね」
――チームメートも気にしていた。
「みんな気を使ってたのかあまり連絡なかったので。同期の(坂本)誠志郎がちょこちょこラインくれて、どうなん?決まった?と気にしてはくれてたので。他の選手も気になってたかもしれないですけど、決まったという発表ができてよかったかなと思います」
――マイナーからのスタートの気持ちは。
「どういう気持ち…。僕の中で去年の成績が成績ですし、ここ2年僕自身何も出来てない感覚があったので。その中で挑戦するという意思を表明したときから、そこは視野に入ってたものなので。もちろん大きな契約が取れれば素晴らしいですけど、僕はそうではないと思ってたので。自分が挑戦したい気持ちで行くので、ほんとマイナーでも契約してもらえたことに嬉しく思いますし。契約内容に関しては僕もまだ全て把握できてないので、どういう感じで行うか分からないですけど、その中でもそこに行くことができる、球団に所属することができる契約してもらえたところから、あとは自分の実力だったりそういう部分になってくるので、また下から這い上がるように頑張っていけたらいいかなと思います」
――プロ入りのときから、この未来は想像していたのか。
「イヤ、全くなかったです。ドラフトも下位から入りましたし、そういう部分から言えば、また同じ気持ちでまた違う野球を経験できるのかなと思ったら、プロ入団した時の気持ちじゃないですけど、すごい楽しみが多いと思います」
――ファンにメッセージを。
「自主トレ中も多くの方が僕の自主トレを見に来たり、応援してくれる声をいただいたので、嬉しく思いますし。そういう方から、どこ行っても応援すると言ってもらえたのは嬉しかったです。ここに来てくれた方は何人もいましたけど、できれば残留して欲しいという声もあったので、僕の中では本当にファンの方の反応、応援はすごい嬉しく思うので、ここからタイガースを離れることになりますけど、タイガース出身というか、タイガースに育ててもらったプロ野球人生なので、ここからまたアメリカには行きますけど、タイガースで教わったことを全て持って、タイガースファンの応援を受けながら頑張れたら嬉しいかなと思います。また応援してもらえたらありがたく思うので、あまり見れないかもしれないですけど、応援してください」
――フィリーズの印象は。
「ほんとすごい強いチームだと思いますし、メジャーでも有名な選手が多いチームだと思うので、そこにしっかり自分も入れるように、常勝チームで自分がそのピースに入れるようにという気持ちを強く持ってますね」
――去年は地区優勝。どちらかと言うと打のチーム。投手として入っていく自信は。
「行ってみないと分からないことなので、今自信があるどうこうはコメントすることはないですけど、自分の中の挑戦なので、そこにしっかり入っていけるように。勝てる強いチームなので、そこの一員として自分がプレーできるようにというところだけを考えて頑張りたいと思います」