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太田光 フジ社内で苦情処理メカニズム「機能してない」一番の問題点は…人権軽視にも警鐘

スポニチアネックス 2025年1月19日 12時19分

 お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(59)が、19日放送のTBS「サンデージャポン」(日曜前9・54)に生出演。タレントの中居正広(52)の女性トラブルに関し、17日にフジテレビの港浩一社長(72)らが臨時の定例会見を開いたことに言及した。

 会見で港社長は第三者が入った調査委員会を立ち上げることを発表し、自らもその調査対象になっていることを明かした。また、「週刊文春」でフジテレビの現役女性アナウンサーがトラブルへの関与が疑われている幹部社員の設定した、中居との会食に同席させられたと告白したことに「そういうことはなかったというふうに信じたい」「全くないと私は思って信じております」と繰り返した。

 ただ、会見では「回答は控える」を連発。また、映像撮影禁止、ウェブ媒体や週刊誌の参加は認めないなど、制限を設けたフジテレビの姿勢にも批判が集まっている。

 太田は「港さんの立場的に、苦しいんだろうなって思う」と港社長の置かれた状況を推察。「もうちょっと突っ込んだ話をすると、被害を受けたとされる女性がまず上司に相談して、上層部にも相談して、なおかつ“自分の名前を公にしたくない”っていう条件があって、しかもこれを“大ごとにしたくない”と」とし「警察に彼女自身が訴えるのを諦めた。それはもしかしたら、警察に行ったら自分の名前が出てしまう可能性がある。その上で処理して欲しいっていう状態の中で港さんは、彼女を公にせずに誰か分からないようにして処理しなきゃならない立場にいたってことなんだと思うんですよね」とした。

 続けて「やっぱり港社長、彼女が相談した直属の上司やあるいは上層部の人たちが、それをどうすれば良かったのか、かなり難しい問題だったのは俺は理解できる」と被害者とされる女性が公になることを望んでいなかったことから、フジテレビ側が難しい状況に置かれていたと分析した。

 その上で「結局、彼女を守るためには警察に訴えるだのなんだのってことになると彼女の名前が分かってしまう。それを避けるためには穏便に済ますってことに結論としてなったんだと思うんだけれども、俺はやっぱりそれじゃダメだった気がしてるんですよね」とフジテレビの置かれた状況を理解した上で対応はまずかったと言及した。

 太田は「彼女が相談した時、トラブルがあった直後で彼女自身も混乱していて、どうすればいいか客観的に判断できない状態の中で相談を受けている。その上司は人権意識の専門家じゃない人たちだったから、相談する先がそれ(トラブル)を処理するにはあまりにも荷が重い人たちが担当してしまった」と相談相手の上司たちも人権の専門家でなかったと指摘。

 「本来だったら、彼女に対して“匿名性は絶対に守るけど、事の重大性に鑑みれば、これは警察なり司法なりに訴えなければいけないんだ”とその時、彼女を説得するなり、あるいはもし名前が分かりそうになったら、“フジテレビ全体として彼女を全力で守るから、相手先、いわゆる、あなたが加害者と言ってる人に対するクレーム、苦情を我々は入れるし、彼との仕事は断ち切る”ぐらいのことを言わないと、彼女としてはやっぱり後々、自分のことが落ち着いてきた時に“私は守ってくれなかった”って気持ちになると思う」と持論を語った。

 その上で「だけどそれをするには、警察に行った時に名前が出ないって保証があの上層部から、その時に感じられたかどうか。つまり苦情処理のメカニズムがフジテレビにちゃんと機能する形であったかどうかっていうと、それがなかったことが一番の問題」とフジテレビにトラブルが発生した際にそれに対応する専門部署がなかったのではとした。

 そして「国連が指摘している苦情処理メカニズムの会社以外の独立施設、機関。こういうケースが起きた時に誰もどうしていいか(分からない)。解決の道、人権に対する専門的な知識を持っている人が日本社会に少なすぎるっていうこと。人権専門を入れるべきだって散々指摘されていた」とした。

 太田は「今回ね、フジテレビの現役アナウンサーがやっぱり文春に告発してますよね。“私も上納されたんだ”と」と現役アナウンサーが「週間文春」に告発した件にも触れ「これはやっぱり今の状態、ここまでの状態なっちゃうと、確かにフジテレビの苦情処理メカニズムはあるんだけども、そこを通さずに文春にいってるってことは、今の状態でフジテレビのメカニズムを信用できない状態が起きていると思うんですよね。つまり機能してないってこと」と断言した。

 続けて「その時点で人間の心って本当に壊れるから、壊れている彼女を目の前にして、やっぱり彼女を守る気持ちは確かに一生懸命あったと理解するけど、その結論が、誰にも言わずに示談にしようってところに持ってっちゃったところが今回の一番の問題点だと思う。これはフジテレビに限らず、この社会が抱えている大きな問題だと思うし、それをものすごいスピード感で意識を高めていかないといけないような気がしてる」と日本の社会に警鐘を鳴らした。

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