◇全豪オープンテニス 第8日(2025年1月19日 メルボルン)
男子テニス世界ランキング7位のノバク・ジョコビッチ(37=セルビア)が、全豪オープンの現地公式放送局「チャンネル9」のインタビューに応じない姿勢を明らかにした。
ジョコビッチはシングルス4回戦で同29位のイジ・レヘツカ(23=チェコ)に6-4、6-4、7-6でストレート勝ちしてベスト8入り。しかし、恒例となっている試合直後のチャンネル9によるコート上でのインタビューを拒否した。
ロイター通信によると、チャンネル9のアナウンサー、トニー・ジョーンズ氏が17日、現地放送ブースの外に集まったジョコビッチとセルビアのファンを嘲笑。全豪オープン10勝を含む四大大会24勝のジョコビッチを「過大評価されている。過去の人だ」と酷評し、コロナ下の22年にワクチン接種拒否で国外退去となった同選手を「追い出せ」と発言したという。
ジョコビッチはジョーンズ氏の名前を出さなかったものの、試合後の会見で「公式放送局チャンネル9の有名スポーツ記者が、セルビアのファンを嘲笑し、私に対して侮辱的で攻撃的なコメントをした」と批判。チャンネル9から謝罪がない限りインタビューには応じない方針を強調し、大会ディレクターにも罰金覚悟でこの件を伝えたことを明らかにした。
ジョコビッチのインタビュー拒否については、資産家のイーロン・マスク氏が自身のX(旧ツイッター)に「従来のメディアのネガティブなフィルターを通すよりも、一般の人々と直接話すほうがいい」と投稿。ジョコビッチも挙手の絵文字付きで「その通り」と反応した。ジョーンズ氏は20日、チャンネル9の番組で、コメントはジョークだったと釈明。「すぐにジョコビッチの陣営に連絡して謝罪した。セルビアのファンもがっかりさせてしまった」と明かした。