放送批評懇談会は20日、「2024年12月度ギャラクシー賞月間賞」を発表。俳優の柳楽優弥(34)主演のTBS金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」が受賞した。
同局の金曜ドラマが同賞を受賞するのは、今年3月度の阿部サダヲ主演「不適切にもほどがある!」以来。サスペンス要素で視聴者の心をつかみ、後半にかけて登場人物それぞれの境遇や心情をクローズアップした巧みな演出とキャストの熱演が話題を集めた。
選評では「ハラハラドキドキの展開のなかで家族の愛情や多様な生き方などを温かく描き、絶妙なバランスの中で展開したドラマ。現代社会や家族のさまざまな側面をちりばめながら、エンタメ性抜群の作品だった」と評価し「柳楽優弥や尾野真千子の安定感に加えて、自閉スペクトラム症の美路人を演じきった坂東龍汰やライオンの佐藤大空の演技も光り、感動的なシーンが満載だった」とした。
柳楽は坂東龍汰演じる自閉スペクトラム症の弟・美路人のために生きる真面目で優しい市役所職員・小森洸人を熱演。2人で暮らす兄弟が佐藤大空(たすく、5)演じる謎の男の子「ライオン」と出会い、ある事件に巻き込まれていくオリジナルのサスペンスで、先の読めないオリジナルストーリーと、豪華キャストの演技が光った。
「ギャラクシー賞」は放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するため1963年に創設。活動の一環とし、自主的に番組を推奨する「月間賞」を選定している。
12月の月間ギャラクシー賞は、NHK大河ドラマ「光る君へ」、NHK「宙わたる教室」と、TBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」も受賞した。