◇大相撲初場所9日目(2025年1月20日 東京・両国国技館)
全勝の平幕・金峰山が1敗の尊富士を小手投げで退け、平幕単独トップを守った。
9日目での平幕単独トップは昨年春場所、110年ぶりの新入幕優勝を飾った尊富士以来。日大の1学年下で学生時代から稽古を重ねた尊富士を激しい攻防の末に破り、「終わったと思った」と苦笑い。途中もろ差しを許し、土俵際では右足1本で危うく残す場面もあった。
尊富士とはもちろん初顔合わせ。「バチバチです」の言葉が物語るように学生時代は激しい稽古を繰り返した。十両以下での対戦も過去になく、大相撲へ舞台を移し「嫌です。後輩ですから」と本音が漏れた。
それでも土俵へ上がると力士の闘争本能に点火する。今場所開眼した突き押しは不発だったが四つ相撲でも強い。「考えてない。まずは一つずつ」と優勝争いへの意識は否定した。10日目は小結・阿炎戦。好成績により上位との対戦が始まる。