サーフィン男子で21年東京五輪銀メダルの五十嵐カノアが20日、東京都内の映画館で開かれた「Red Bull Surfing ’No Contest Tokyo’」特別先行上映会に出席。自身が千葉や湘南のサーフスポット、サーフ用品の工房や都内の寺社など日本の文化を紹介する20分間の映像作品を、抽選で当選したファンらとともに鑑賞した。
27日にはプロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)第1戦「レクサス・パイププロ」(米ハワイ州)開幕を控えており、今回のイベントのために前夜に帰国し、あす21日には再びハワイへ発つ。滞在時間48時間という強行軍だが、新シーズン開幕を前にファンとの交流も楽しみ、「一緒に見ることができて、スペシャルな気持ち。エネルギーをもらった」と感謝した。
作品は日本ならではのサーフィン文化を強調しており、五十嵐自身のウエットスーツを制作している工房を訪れるシーンもある。制作に当たっては20箇所以上の体の部位を測定するなど、日本の緻密な物作りを紹介しており、「日本のサーフシーンの凄さを感じると思う。パフォーマンスがほしいから、世界のみんなが日本のウエットスーツを使うようになってきている」と誇らしげに語った。
仏領ポリネシアのタヒチが会場だった昨夏のパリ五輪ではメダルを逃した五十嵐だが、その後のオフは「3、4カ月、1週間ごとに進化した。今までで一番いいサーフィンができている」と自信。最大の目標はCT年間王者で、「もしチャンピオンになれたら、この(今回の来日)おかげ」と力をもらった様子だった。
映像は日本時間21日午後9時に、レッドブル・サーフィン公式YouTubeチャンネルで公開される。