【新潟・新戦力紹介(1)】J1新潟は今季、大きく陣容が変わった。期限付き移籍からの復帰も含め、14選手が新たに加わり“新潟史上最高へ”という目標へとひた走る。スポニチ新潟版では新加入、移籍加入、復帰選手を連載で紹介する。第1回は昨季J2水戸で結果を残し、2年ぶりのJ1で得点源としての期待がかかるMF落合陸(25)。
18日のJ3金沢との練習試合では2トップの一角に入ったが、落合が最も得意とするのは小学生時代から主戦場とするトップ下。「ボールを持った時、僕は輝く」と言い、ミドルシュートを武器に移籍1年目から2桁得点を目標に掲げる。
高校3年時に柏とは別のクラブからオファーを受け、プロになることを決断。しかしその話が急きょ破談になり、複数の誘いがあった大学にも時期を逃して入れなかった。18年は翌年の大学進学を見据え、意図せぬ形で関東リーグ1部のVONDS市原に入った。
「正直、浪人になった時点で初めてサッカーをやめようと思った」。同い年の選手たちの活躍に心が折れそうになった。それでも1年後に入学した東京国際大では3年時にチームを2部優勝に導き、自らも柏からの内定を勝ち取った。目標の日本代表入りへ大学時代は「焦りしかなかったが(内定で)報われた」と振り返る。
プロ1年目は出場機会に恵まれなかったものの「逆境を乗り越えてきた」という自信が昨季のJ2水戸での活躍につながった。水戸には若手を上位カテゴリーに送り出す「いいイメージがあった」ことが加入した一つの決め手。その一人が水戸、新潟を経て日本代表にもなったMF伊藤涼太郎(シントトロイデン)。昨季水戸のコーチからも引き合いに出された存在で、新潟での背番号は同じ13だ。「僕は僕」と強調しながらも「求められているものは理解している」。ゴール前で存在感を放ち、大きく羽ばたく。
◇落合 陸(おちあい・りく)1999年(平11)5月23日生まれ、埼玉県出身の25歳。柏のU―12、U―15、U―18からVONDS市原、東京国際大を経て23年に柏に加入。昨季は水戸でプレー。J1通算4試合、J2通算31試合5得点。1メートル75、72キロ。利き足は右。背番号は13。