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阪神・伊原「楽しみな気持ちと、身の引き締まる思い」 春季キャンプは主力中心の宜野座スタート

スポニチアネックス 2025年1月22日 5時18分

 阪神は21日、西宮市内のホテルで春季キャンプに向けた1、2軍合同スタッフ会議を開き、主力中心の宜野座組、若手中心の具志川組のメンバー振り分けを発表した。ドラフト1位・伊原陵人投手(24=NTT西日本)は、同3位の木下里都投手(23=KMGホールディングス)とともに宜野座スタートが決定。この日は、新人合同自主トレで初のブルペン入りを果たしてコーチ陣から賛辞を受けるとともに、恒例の3000メートル走では独走トップと随所にドラ1の貫禄を示した。

 伊原が、胸を躍らせた。「楽しみな気持ちと、身の引き締まる思い」。即戦力として期待される左腕。春季キャンプ宜野座スタートを決め、開幕1軍へのスタートラインに立った。

 「1年目としてフレッシュに頑張るところと、ボールの切れだったり、コントロールの部分でアピールしていきたい」

 そう意気込んだ伊原について、藤川監督は「トレーナー報告も含めて非常に順調。もともと考えていた通り」と期待を寄せた。8日に新人合同自主トレを視察した際には新人の春季キャンプ2軍スタートを示唆していたが、「あの時は1月の話をしていたつもり。どこかで話が混ざってしまった」と説明した。

 指揮官期待の即戦力左腕は、春季キャンプへ向けて着々と調整を進める。この日は新人合同自主トレ初のブルペン入り。捕手を立たせた状態で、直球のみを20球投げ込んだ。試運転マウンドの最速は139キロだったが、意に介すことなく順調な仕上がりを強調した。

 「いつも大体こんな感じ。(逆に)145とか出ていたらちょっと飛ばし過ぎなので」

 その投球を見守った首脳陣からは、賛辞の声が相次いだ。「切れもあったと思いますし良かった」と久保田2軍投手チーフコーチ。江草2軍投手コーチは「凄くきれいな回転。構えたところにきていて、コントロールもいい」とボールのスピン量と制球力に目を見張り、片山ブルペンコーチは「ずっと同じような形のフォーム。安定した投球をしていた」と、再現性の高さに大きくうなずいた。

 投球だけではない。新人合同自主トレ恒例の3000メートル走でも、貫禄を示した。スタートから先頭で飛び出すと、一度も首位の座を譲ることなく独走し、12分32秒でゴールイン。スタミナを誇示し、「投げるのも仕事ですけど、走るのも仕事。そこは両方しっかり、やりきった方がいい」と充実感を漂わせた。

 球団のドラフト1位新人投手が春季キャンプで1軍スタートを果たすのは、18年馬場以来7年ぶり。「自分の持っているものを出すというところが一番」と地に足を着け、「新人王」というゴールへ向けても、ノンストップで走り抜ける。(松本 航亮)

 ○…阪神のドラフト1位投手の1軍キャンプメンバー入りは18年の馬場(仙台大、現巨人)以来7年ぶり。以降のドラ1投手は20年西純(創志学園)と22年森木(高知)の高卒新人は体づくりのため、24年下村(青学大)は大学時代の疲労回復を優先するための2軍キャンプスタートだった。

 ≪安藤コーチ「全然、慌てさせない」≫

 ○…安藤1軍投手チーフコーチも伊原について「順調という報告は受けている。ちょっと見てみたい」と期待した。それでも、じっくり調整させる方針に変わりはない。2月8、9日は紅白戦が予定されており、若手投手を登板させることを計画しているが、新人2投手の登板可能性については「全然慌てさせないです」と慎重な姿勢を示した。

 ≪ドラ3木下も宜野座スタート≫

 ○…ドラフト3位の木下(KMGホールディングス)も、宜野座スタートとなった。すでに新人合同自主トレではブルペン投球を始めており、ここまでの仕上がりは順調そのもの。「レベルの高い選手が多いと思いますが、そのレベルを間近で体感できることが何よりうれしい」と喜んだ。社会人出身で即戦力として期待される最速156キロ右腕。「自信を持って投げている真っすぐの強さを見ていただけたら」とキャンプでのアピールを見据えた。

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