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「虎のプリンス」候補が春季キャンプ主力中心の宜野座組 華麗な守備と甘いマスク持つ高卒2年目・山田

スポニチアネックス 2025年1月22日 5時18分

 初の春季キャンプに臨む阪神・藤川監督の思惑が随所に反映された。メンバー選考が特に顕著で、主力中心の「宜野座組」にフレッシュな顔ぶれが躍った。

 注目は、高卒2年目の山田。遊撃の華麗な守備と甘いマスクを持つ「虎のプリンス」候補が、1軍監督の下でキャンプをスタートさせる。藤川監督は「内野手で言うと山田、外野手は井坪。捕手は中川。内野手ももう1人、高寺。そのあたりの選手は非常にチームとして大事なところであるし、彼らが急成長を遂げて、開幕(1軍)に入って来たりとか。そういった部分を非常に楽しみにしている」と狙いを口にした。

 山田が新人の昨季残したウエスタン・リーグの打率・217は平凡だが、102試合の出場は、球団の期待の表れにほかならない。藤本総合コーチは、昨秋のキャンプで非凡な守備を、その目で確かめた。山田を含めた若手抜てき組に、「もちろん戦力として考えている。1年でも、何カ月でも早く(1軍戦力に)と思っている。1軍を経験したら、さらに成長すると思っている」と期待を寄せる。1軍クラスの投手のスピード、打球の速さを体感させることで、レベルアップを加速させるのが最大の狙いだ。

 近本、大山は30歳を迎え、佐藤輝は将来的なメジャー挑戦の夢を持つ。次世代の野手育成は急務だ。新2軍施設の視察を終えた後に、キャンプメンバーを決める1、2軍合同スタッフ会議に臨んだ指揮官は「尼崎で分かるように、(若手育成は)球団としてのプランの大きな軸。全然、普通のこと」と若手登用を当然のこととした。

 「若い選手の可能性は無限。野手はつかんだ時に、回数を重ねれば重ねるほど相手にとっては脅威になるわけで。それ(成長)を遮るつもりは全くない」

 打撃センスが高い高卒3年目の井坪と同4年目の中川の背中も、同時に押した。今年の宜野座は、新旧が入り交じった活気ある場所になる。(倉世古 洋平)

 ○…阪神の高卒2年目までの野手の1軍キャンプメンバー入りは23年、2年目の前川以来。ただし前川はキャンプイン直前の1月30日、左上肢のコンディショニング不良のため2軍キャンプに変更されている。山田が無事1軍キャンプでスタートを切れば22年、2年目の高寺以来3年ぶりになる。

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