米国野球殿堂は21日(日本時間22日)、今年の殿堂入りメンバーを発表し、今月16日に日本でも殿堂入りを果たしたイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が日本選手初の殿堂入りを果たした。注目の得票率は99.7%。米国ではメジャー史上最多652セーブを挙げたヤンキースの守護神マリアノ・リベラ氏以来史上2人目、野手では初の満票選出はならなかった。
スポニチ本紙評論家の松坂大輔さんもイチロー氏の殿堂入りを祝福した。「イチローさん、本当におめでとうございます。これまで残してきた数々の偉大な数字、成績や球界に与えたインパクトを考えれば、いつかは殿堂入りするのは必然でした。そんな中で候補1年目での栄誉。誰しもがそれを認めている証(あかし)だと思います。同時に日本人選手で初。本当に凄いことだと思いますが、特別な驚きはありません。自分も皆さんと同じように、選ばれて当然だと思っていました」と語った。
「自分にとってイチローさんは、常に追いかけ続けている存在です。高校生の頃から見ていて、プロに行ってああいう選手と対戦がしたい、と。プロ野球界に入って、そこで活躍するためのモチベーションでした。自分にとって目標の人。ずっと背中を追い続けています。実際に対戦した時は、イチローさんが“答え合わせ”になりました。この人に通用するなら、他の人は間違いなく抑えられる。そんな存在でした」と松坂さんは思いを語った。
「イチローさんは日本の野球殿堂入りの際に“第三者の意見ではなく、感性に基づいて行動してきた”と話していました。周囲からどう見られようが、何と言われようが“これだけは変えない”という強い信念。執念すら感じさせるような芯の強さがイチローさんからは伝わります。今までにないやり方で野球界に挑戦し、自分で変えていく。そんな姿をずっと見てきました。日米の野球殿堂入りを通して、誰もが改めてイチローさんの凄さを再認識したでしょう。普通の選手では到達できない領域にたどり着いた。そんな凄いことを凄いと感じさせない。それこそがイチローさんの本当の“凄さ”だと思います」
いつまでもイチローさんに認めてもらえる投手でありたいと思い続けてきた松坂さんの思いあふれる祝福メッセージとなった。