◇プロボクシング WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 統一王者 井上尚弥(大橋)<12回戦>WBO11位 金芸俊(韓国)(2025年1月24日 東京・有明アリーナ)
プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級タイトルマッチ(24日、東京・有明アリーナ)の公式会見が22日、横浜市内のホテルで開かれ、統一同級王者・井上尚弥(31=大橋)が挑戦者のWBO同級11位・金芸俊=キム・イェジュン=(32=韓国)と初めて顔を合わせた。韓国人選手と初対戦となる井上は黒いTシャツにアイボリー系のジャケット姿で登場。会見には井上がプロモート契約を結ぶ米興行大手トップランク社のボブ・アラムCEOも出席した。
会見にはオーストラリアのメディアも出席し、真っ先に手を挙げて複数の質問を投げかけた。司会者から「1社1問でお願いします」と注意が促され、日本メディアからの質疑応答が始まった。“導入部”としてジャケット着用の理由を聞いた顔見知りの記者が、続けて質問しようとすると、「(服装に)特に理由はない」と答えた井上は「1社1問でお願いします」と冗談を飛ばしてニヤリ。質問は当初の挑戦者だったIBF・WBO同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)の2度目のケガについてだったが「(ケガ防止の)どういう対策をしていたのか疑問に思うところもあったが、それだけ準備をしてきたのでは」と理解を示した。
また、今後グッドマンと戦うつもりはあるかと問われると「ケガでの中止なのでランキングは落ちないと聞いているし、どこかのタイミングで戦わないといけないのかな。全て大橋(秀行)会長に任せている」とコメント。指名挑戦者との対戦を楽しみにチケットを購入したファンが「ほとんどだと思う」と述べ、「それでモチベーションとか言っていたら、チケットを勝ってくれたファンに申し訳ない。代役を引き受けてくれた金選手と、会場に足を運んでくれるファンのために、最大限のリスペクトを持って油断なく、井上尚弥のボクシングを見せることがファンへのメッセージかなと思う」と意気込んだ。
当初は昨年12月24日に予定されていた試合は、グッドマンが同14日にスパーリングで左目上をカットしたため興行が1カ月延期。さらに今月11日、再び負傷したグッドマンが挑戦を断念したため、リザーバー(代役)として唯一名乗りを挙げていた金芸俊との防衛戦に変更されていた。
5試合が予定されている興行のもようは当日午後3時20分よりNTTドコモの映像配信サービスLeminoが独占無料配信する。