◇プロボクシング 世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチ 統一王者 井上尚弥<12回戦>WBO11位 金芸俊(韓国)(2025年1月24日 東京・有明アリーナ)
プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)が22日、横浜市内のホテルで開かれた公式会見に出席した。WBCとWBO王座は4度目、WBAとIBF王座は3度目の防衛戦に向け、代役挑戦者でWBO同級11位金芸俊(33=韓国)と初対面した。
会見には井上とプロモート契約を結ぶ米トップランク社のボブ・アラムCEO(93)も出席した。「再び日本に戻ってきた大きな理由は井上が試合をするからだ。ボクシングにとっても井上の試合は世界中で常にビッグニュース。今、井上尚弥はボクシング界の顔そのものというイメージになっている。今回も変わらず素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることと確信している」と賛辞を贈った。
挑戦者の金については「韓国選手はタフで強いファイターがそろっている。金がそのようなタフさを見せてくれると思う。試合結果の予想はしないが、70年業界に携わってきた中で、急きょ決まった選手が番狂わせを起こすことも度々見てきた。いい試合になることを期待している」と井上にとって初の“日韓戦”での好試合を期待した。
また元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)との比較も問われ、「パッキャオはもちろん素晴らしいチャンピオンで、伝説的なキャリアを積んできたが、井上のキャリアの方がより伝説的だ。全く比較の対象ではない」と一蹴。KO負けもあるパッキャオに対し、無敗を維持する井上の凄さを強調し「井上尚弥という男の方がパッキャオよりも上だ」と断言した。
そんな井上の今後のプランについても言及。25年は米ラスベガスで試合をすると明言し「日時等は決まっていないが、場所はラスベガス。他スポーツの本拠地になっている最大級の会場を使用していく」と収容人数6万5000人とされる、NFLラスベガス・レイダース本拠地アレジアント・スタジアムの可能性も示唆した。
大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手の例を挙げ米国再上陸を歓迎。「昨年は大谷選手がアメリカで大きな活躍を見せたこともあり、日本の選手はもうアメリカの中で受け入れられる存在になっている。この2人がどのような活躍をするかというところも大きな注目になっている。井上の動向を楽しみにしている」と4月ごろの米ラスベガス戦、秋のサウジアラビア参戦を見据える1年に期待した。