◇イチロー氏 アジア出身初の米野球殿堂入り
イチロー氏の父・鈴木宣之さん（82）は愛知県豊山町の自宅前で取材に応じ「親としては良かったの一言」と感慨深げだった。満票を逃しても「そんな完全な人間がいるのかという気持ちでいた。どこか欠けていてちょうどいい。ホッとした」と柔和な表情。プロ入りする時に「品格ある野球人」と書いた色紙を渡したという。「その気持ちを持ち続けて、指導者として正々堂々とした態度で品格ある野球人を築き上げてほしい」と今後に期待を込めた。
【日本球界からの主な祝福】
▼オリックスシニア・チェアマン宮内義彦氏（イチロー氏のオリックス在籍時に球団オーナー）入団時の春季キャンプで初めて新人として紹介されたときの若々しい姿が脳裏に浮かびます。日本で才能を開花し、アメリカでその実力を比類なきまでに発揮されたイチロー氏の長年にわたる努力と実績に対し、深い敬意を表します。
▼プロ野球榊原定征コミッショナー 先日の日本の野球殿堂入りに続き、野球の母国・アメリカの野球殿堂にもイチロー氏の名前が刻まれることは大変誇らしく、心からの賛辞を贈ります。野球史に燦然（さんぜん）と輝く栄誉として後世に語り継がれることでしょう。輝かしい実績に最大級の敬意を表します。
▼ソフトバンク・王貞治球団会長 日本人で初めて。当然とはいえうれしい。あれだけ米国のファンをびっくりさせるようなバッティングを続けてくれたので、日本の野球界もずいぶん成長したと思う。今度は大谷君が頑張って、どんどん日米の差を縮めていってほしい。
▼松井秀喜氏 日本野球にとっても歴史的な日。これまでの活躍は、野球の常識にとらわれず、自分の哲学を貫き、最大限の成果と功績を残してきたものだと思う。日本でもメジャーでも、同じ時代にプレーできたことは本当に光栄で、喜びだった。