ロッテからポスティングシステムを使いドジャースとマイナー契約を結んだ佐々木朗希投手(23)が22日(日本時間23日)、ドジャースタジアムで入団会見を行った。
昨年11月17日のロッテのファン感謝イベント以来となった佐々木。「今回の交渉では日本人が在籍しているかどうかは決断の上で重要視していませんでした」とし、その上で「ただ大谷選手も山本選手も素晴らしい選手。それ以外にも素晴らし選手がたくさんいるので、一緒にプレーできるかもしれない楽しみがありますが、まずはそのステージに立てるように頑張ります」とマイナー契約からスタートとなるため、メジャー昇格が当面の目標とした。
2年待てば高額契約の可能性もあったが、ロッテ入団1年目に右肘を痛めたことでメジャー移籍への思いが強まったことにも言及。「あと2年待てばという声も多く聞きますけど、その2年こういった状態で迎えるか保証はないですし、お金よりもこの2年間過ごす時間の方が価値があるものだと判断しました」と説明した。
佐々木は17日(同18日)に、自身のインスタグラムでドジャースとマイナー契約を結んだと投稿。「とても難しい決断でしたが、野球人生を終えて後で振り返ったときに、正しい決断だったと思えるよう頑張ります。入団会見では、ここまで支えて頂いた全ての皆様に感謝しながら、ドジャースのユニフォームに袖を通したいと思います」とつづっていた。
23歳の佐々木は契約金や年俸などの総額が制限され、マイナー契約しか結べない「25歳ルール」の対象のため、当初は20球団以上の球団が獲得に参戦。その中でドジャース、パドレス、ブルージェイズの3球団まで絞り、最終的にはドジャースを選んだ。
交渉最終盤の経緯も明らかになり、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が、昨年12月の「1次面談」で佐々木側が各球団に「(昨季は)自分の球速がなぜ落ちたのか」と“宿題”を与え、分析を求めたと報道。さらに記事では、ド軍、パ軍、ブ軍による「最終面談」で、大谷が大きな役割を果たしたと報じた。
ド軍の本拠ドジャースタジアムが改修中のため、ピーター・グーバー共同オーナーの自宅に佐々木を招待。大谷もベッツ、フリーマンらと参加し、寿司職人の握った寿司を食しながら、その他選手のビデオメッセージを流して歓待した。
「獲得成功」の知らせも大谷だった。佐々木側は最終結果を入団先は電話、他2球団にはメールで行うと事前伝達。だが、電話より前に大谷から球団幹部に「We got him」(彼を獲得した)とメッセージが送られたという。
佐々木と大谷は2023年のWBCで侍ジャパンのメンバーとして共闘。世界一に貢献した。山本を含めた“日本選手トリオ”で先発ローテーションを形成し、再び世界一を目指す。