歌舞伎俳優の尾上菊之助(47)が23日、都内で行われた「松竹創業130周年記念 2025ー26年ラインアップ発表会」に出席した。
5、6月に歌舞伎座で、八代目尾上菊五郎の襲名披露狂言が控える。「松竹130周年という節目の年に大切な名跡を八代目として、そして私のせがれ丑之助が私が30年間名乗らせていただきました菊之助を六代目として襲名させていただきますこと、とても光栄でうれしく思っている次第であります」と心境を語った。
当代の七代目尾上菊五郎(82)は名前を変えずに引き続き菊五郎を名乗る。これは歌舞伎400年の歴史上初めて同じ大名跡が2人同時に存在する異例の形。「始めの記者発表の時にびっくりされたと思うんですけど、七代目と八代目が並び立つというのは近代の歌舞伎史の中でも初めてでございます。これは父がいつまでも元気で現役で、父が名乗って参りました名前を全うする、それを家族で父の思いを支えるという一族の総意でこれからも進んでいきたいと思っております。ご期待いただきたい」と力を込めた。
襲名興行に向けて、襲名カレンダーを作成したという。「4月が終わるまでのカウントダウンを親子で数えながら1日1日を稽古をしつつ、懸命に過ごしている。ちょうど4月が終わるまで100日を切ったところでございますので、気を引き締めて2人で手を組み合って稽古して参りたい」と意気込んだ。