女性トラブル騒動の渦中にあるタレントの中居正広(52)が23日、芸能界引退を発表した。
ファンクラブサイトで「私、中居正広は本日をもって芸能活動を引退いたします」と報告し「ご報告にあたりましては、私がこれまでに携わらせて頂きましたテレビ各局、ラジオ、スポンサーの皆さまとの、打ち切り・降板・中止・契約解除等に関する会談がすべて終了し、本日となった次第でございます」とタイミングについて説明した。
「全責任は私個人にあります」とし、「これだけたくさんの方々にご迷惑をおかけし、損失を被らせてしまったことに申し訳ない思いでなりません。そして、改めて、相手さまに対しても心より謝罪申し上げます」と謝罪。「関係者各位の皆さま、ご迷惑をおかけしました。重ねて、お詫び申し上げます。大変、大変申し訳ございません」と記した。
中居を巡っては昨年12月末に女性との間に起きたトラブルを高額な示談金で解決していたことが発覚。騒動となり、各局がレギュラー番組の終了や休止を発表。22日にフジテレビの「だれかtoなかい」(日曜後9・00)の終了が発表されたことで、騒動前に6本あったテレビとラジオのレギュラー番組が消滅した。
中居の引退で絶望的になったのが、2016年末に解散したSMAPの再結成だ。17年に稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が旧ジャニーズ事務所を退社。「新しい地図」としての活動を始め、SMAPは分裂状態になっていた。ところが23年、旧事務所からマネジメント業務などを引き継いだSTARTO ENTERTAINMENTが発足。所属タレントが自由に活動できるようになった。香取や木村拓哉が公の場でSMAP時代のエピソードに触れるなど、これまでタブー視されてきたSMAPの話題をメンバーが発言し始めたこともあり、ファンの間では再結成への期待が高まっていた。
そんな中、カギを握るとみられていたのがリーダーだった中居。独立時の記者会見で、再結成の可能性について問われた際「ゼロではないし、100%ないとも言えない」と言及。さらに独立後も旧ジャニーズ事務所と円満な関係を続けていたこともあり、SMAPのパイプ役としてファンは中居に期待を寄せていた。
そんなタイミングでの中居の引退劇。メンバーだけでなく、ファンのショックの大きさも計り知れない。
SMAPは91年9月にデビュー。同年のNHK紅白歌合戦に初出場したが、なかなかブレークできなかった。活路を見いだしたのがバラエティー番組。92年4月からフジテレビ「夢がMORIMORI」にレギュラー出演し、本格的なコントに挑戦。音楽番組が激減し〓アイドル氷河期〓と言われた時代に、これまでのアイドルとは一線を画する活動で人気となった。
96年4月にはフジテレビで「SMAP×SMAP」の放送開始。その1カ月後の5月に森且行が芸能界を引退し、オートレーサーに転身。
5人体制となった後も人気は衰えず、国民的グループとして活躍。01年に日本人アーティスト初の5大ドームツアーを開催。03年にリリースしたシングル「世界に一つだけの花」は同年だけで200万枚以上を売り上げ、紅白でグループとしては史上初の大トリを務めた。
05年9月には単独アーティストとして初めて東京・国立競技場でコンサートを開催した。11年9月には中国・上海で初の海外公演を開催。国際的な人気ぶりも示されていた。