◇ノルディックスキーW杯ジャンプ女子蔵王大会(2025年1月23日 山形県・アリオンテック蔵王シャンツェ)
個人第12戦(ヒルサイズ=HS102メートル)の予選が行われ、高梨沙羅(28=クラレ)は83・5メートルで75・4点とし、21位で24日の本戦に進んだ。12年3月に15歳4カ月の史上最年少でW杯初優勝を飾った思い出の大会で、今季初の表彰台を目指す。伊藤有希(30=土屋ホーム)が90・5メートルを飛び、89・6点で日本勢最上位の8位で本戦を迎える。
雪が舞った蔵王で、思うような飛躍ができていない。高梨は「なかなかこの3本だと、ちょっと力不足なものが出てしまっているかなっていう風には感じる」と悩ましげな表情で振り返った。公式練習は80・5メートルと91メートル、予選は83・5メートルとK点(95メートル)に届かなかった。
ただし、本戦に向けて課題は明確に把握している。28歳が挙げたのは助走路が緩やかな蔵王への対応。「テイクオフ部分で若干もたついてしまっているところがある。札幌のイメージから蔵王に向けて切り替えができていない」と、ビデオで再確認して修正を施す方針だ。
蔵王は12年にW杯初優勝を挙げたジャンプ台。当時から改修されているとはいえ、「ここで成績を残すことが今回の目標。表彰台に上がらないと、なかなか見ていただけないと思うので」と言葉に力を込める。今季ここまでのW杯最高成績は4位。思い出の舞台でシーズン初の表彰台に上がる。