お笑いコンビ「ガリットチュウ」の福島善成(47)が24日ポルトガル・リスボンで開催された欧州最大の柔術大会「IBJJFヨーロッパ柔術選手権2025」で優勝を果たした。23年9月の「ワールドマスター柔術選手権」制覇に続く快挙に「メチャクチャ嬉しい。オートマチックに体が動くよう仕上げた。47歳で進化している。おじさん世代でもまだまだやれます」と声を弾ませた。
世界中の猛者が集結する大会で9日間にわたって行われ、6000人の選手が参加。福島は46歳から50歳のカテゴリーである「マスター4紫帯ライト級」で出場した。20人参加のトーナメントでは2回戦で世界ランク3位の選手をストレートアームロックで撃破。決勝ではクリストファー・ジョン・ベイカー選手をクロスカラーチョークにより50秒で仕留めた。決勝を含め5試合戦って3試合で一本勝ちを収めた。
実は21日の出発直前に飛行機のエンジントラブルで機内に缶詰め。仕切り直しで翌日の出発となったが、通常は20時間で現地に到着するところ、トランジット含めて35時間もかかるハメに。究極仕上げを施した肉体も74・5キロから72・3キロと2キロも減ってしまったという。そんな悪条件でも問題はなかったようで「こんなに移動がしんどかったのは初めて。エコノミーのせいで、クビも肩もゴリゴリのバキバキでしたけど試合が終わってみたら血行がよくなった。体が軽くなりました」と豪快に笑い飛ばした。
次の目標は、ブラジリアン柔術の発祥の地であるブラジルで行われる「ブラジレイロ」。26年大会に照準を合わせており「とんでもない猛者がいるらしいです。ホームタウンディシジョンがあるとも言われてますけど気にしません。マスターグランドスラムをやります」と早くも前のめり。柔術界では「ワールドマスター」「ヨーロッパ」「ブラジレイロ」「パン」が4大大会といわれており、3つ目を視野に入れている。グレイシー柔術の祖で、コンデ・コマの愛称で知られた柔道家・前田光世の名前を挙げ「吉本興業のコンデ・コマになります」とニヤリ。世界最強のおじさんの夢は広がるばかりだ。