第97回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会が24日、大阪市内で開かれた。昨秋の九州大会準優勝のエナジックスポーツ(沖縄)は春夏通じて初出場を決めた。
通信制のみで21年に開校し、24年4月から全日制もスタートした名護市にある学校だ。野球部は22年に創部。08年に浦添商で4強入り、14年選抜では美里工を甲子園に導いた神谷嘉宗監督だ。選手の自立と積極性を引き出す「ノーサイン野球」を掲げ昨夏の沖縄大会準優勝、新チームも九州大会でも準優勝を飾るなど新しい風を起こした。
野手陣は機動力が持ち味。昨秋の公式戦は9試合で10盗塁。練習試合は17試合で37盗塁。九州大会では本盗でも揺さぶった。神谷監督は「力勝負ではまだまだ勝てない。“弱者の兵法”じゃないけど隙を見つける野球なんです」と胸を張る。
投手陣も強力。昨秋は8試合に登板して防御率は0点台だったエースの久高颯を筆頭に、140キロ超が3人いるなど、上位進出の可能性を秘めている。
○…校名に「カタカナ」を含んだ学校の甲子園出場はコザ(沖縄=65年春)、聖心ウルスラ学園(宮崎=05、17年夏)、クラーク(北海道=16、23年夏、22、23年春)、聖カタリナ学園(愛媛=21年春、24年夏)、ノースアジア大明桜(秋田=21年夏)、今回のエナジックスポーツ(沖縄)が6校目。勝利は17年夏の聖心ウルスラ学園と21年のノースアジア大明桜、23年夏のクラークがそれぞれ初戦突破した3勝で、選抜勝利はまだない。