第97回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園)の出場校を決める選考委員会が24日に開かれ、昨秋東京大会準優勝の早実(東京)が8年ぶり22度目の切符を獲得した。
16強だった昨夏に完封勝利もマークした主将でエース左腕の中村心大(こうだい、2年)は「今はホッとしている気持ちと、うれしい気持ち。全員野球で戦えるのが一番の強み。新しい姿を見せた上で、日本一の目標に向けて進みたい」と抱負を語った。昨夏3回戦の大社(島根)戦で延長11回タイブレークの末にサヨナラ負けを喫しており「甲子園の借りは甲子園でしか返せない」と決意を込めた。
冬は制球力アップを課題に掲げており、肉体もゼロから見直した。母・由佳さんが作ったおにぎり6個以上を授業の合間や練習前後に分けて食べ、休日は夕食を2度に分ける徹底ぶり。1日5、6食を「残さず食べることを大事にしています」と言い、体重は3キロ増えて85キロまでアップした。投球では中日ドラフト1位の金丸(関大)を「理想像」として映像で研究。来たるべき舞台へ向け、準備に余念がない。
目指すは王貞治を擁した1957年以来68年ぶり2度目のセンバツ制覇。中村は「偉大な先輩の王さんに恥じないようなプレーができたら」と語った。和泉実監督は「選ばれたからには関東、東京の代表としてまずは初戦突破をしたい。勝ち進むには中村一人では厳しい。総合力をより一層上げて臨みたい」と話した。