将棋の藤井聡太王将(22)=7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑戦するALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負の第2局が京都市の「伏見稲荷大社」で25日から始まるのを前にした24日、同市内の「ザ・サウザンド京都」で前夜祭が行われた。関係者やファンら約130人が来場。温かい拍手で迎えられた両対局者が、それぞれ意気込みを語った。
この日は対局前日の写真撮影で、千本鳥居に向かった2人。藤井は「伏見稲荷大社には初めて伺ったのですが、有名な千本鳥居を見て圧倒。撮影は二手に分かれるところで行ったのですが、その先の道はどうなっているのか気になりました」と話す。続いて「撮影場所のように、将棋は分岐が続くゲーム。その中でも読みを入れて、集中して一手一手指し、全力を尽くしたい」と力を込めた。
永瀬も伏見稲荷大社を訪れたのは初めて。「アニメが好きなので(作品の中で)千本鳥居を何度か見たことはありましたが、直接生で見て感動しました」と語る。「1局目は敗れてしまい、あすも後手番ですが、頑張ります」と闘志を燃やした。
練習対局を何度も重ねてきた藤井、永瀬が初めて2日制で盤を挟むタイトル戦。第1局は先手永瀬、後手藤井で相掛かりの戦型となり、2日目の途中までは永瀬が駒の連携が取れた攻めを展開。藤井は耐え忍ぶ時間が続いたが、待ちに待った反撃のチャンスをものにして逆転勝ちを収めていた。
第2局の会場は伏見稲荷大社。1300年以上の歴史の中で、初のタイトル戦開催となる。“お稲荷さん”の総本山でどのような将棋が指されるのか。注目の対局があす、始まる。