◇競泳北島康介杯第2日(2025年1月24日 東京アクアティクスセンター)
前代未聞の不手際が発生した。女子400メートル個人メドレー決勝で、2種目めとなる背泳ぎ用ターン標識として設置されるフラッグが、本来の5メートル手前ではなく、半分の2・5メートル手前に設置されるミスがあった。この影響で決勝レースは不成立となった。
粟井崇紀審判長によると、審判団や係員が設置ミスに気づかないままレースがスタート。150メートルのターンで頭をぶつける選手が相次ぎ、その時点でようやく気づいたという。中には頭を強く打ち付け、そのまま病院へ直行した選手もおり、「頭を打って、むち打ちのような状態の選手もいる。あってはならないこと。私の知る限りでは今までにない」と陳謝した。
今回の決勝の取り扱いについては、この後に審判団や各選手のコーチ間で協議するという。あす25日以降の再レース、このまま成立、決勝は不成立として予選タイムを最終結果とするなどの選択肢があるという。
いずれにしても国内トップ選手が集まる公式戦では前代未聞の事態で、熱戦に水を差す結果となってしまった。