◇全豪オープンテニス 第13日(2025年1月24日 メルボルン)
男子シングルス準決勝が行われ、第1シードで世界ランキング1位のヤニック・シナー(23=イタリア)が世界20位のベン・シェルトン(22=米国)を7-6、6-2、6-2で破り、2連覇へ王手をかけた。26日の決勝では第2シードで世界2位のアレクサンダー・ズベレフ(27=ドイツ)と対戦する。
第1セットは激闘となった。シェルトンがいきなり第1ゲームをブレークしたが、シナーも第4ゲームでブレーク。5-5からの第11ゲームを再びシェルトンがブレークすると、第12ゲームではシナーがセットポイントを握られながらブレークバックし、タイブレークも7-2でモノにした。
だが、第2セットは第1、3ゲームをブレークしたシナーが連取。第3セットは途中で両太腿がけいれんしてマッサージ治療を受ける場面もあったが、第5ゲームと第7ゲームをブレークし、あっさりストレート勝ちした。
昨年の全豪で四大大会初優勝を果たしたシナーは、3月に実施された2度のドーピング検査で禁止物質「クロステボル」に陽性反応を示した。しかし、故意の摂取を否定して異議申し立てを行い、ツアー出場を続行。資格停止処分を受けることなく、不正監視団体ITIAから賞金とポイント剥奪にとどめる処分が発表され、全米でも初優勝を飾った。ITIAの甘い裁定に世界反ドーピング機関(WADA)が控訴し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は4月に非公開で審理を行う。