沖縄キャンプ中のG大阪は24日、J2札幌と練習試合(45分×3本)を行った。合計2―2の引き分けに終わったが、全得点を演出したのが今季ドイツ2部ニュルンベルクから完全移籍で加入したMF奥抜侃志だった。
「1対1でボールもらえたら、自分の特徴を出していける自信は持っている」。21日の練習試合J2水戸戦でもPKを誘発したドリブラーは、1点ビハインドの2本目37分に左サイドをえぐってクロス。同点のオウンゴールを誘発した。さらに5分後にはMF唐山に絶妙クロスを上げ、そこから最後はMF鈴木のミドルシュートで一時逆転弾につなげた。
今後、向上させたいというのが「背後で受けるプレー」。スピードに自信のあるアタッカーは「そこは出し手と僕との関係性が大事になる。キャンプ期間内で中盤、センターバックの選手と話し合いたい」とボールを持っていない時の連係を高めたいと意気込んだ。
もっとも、その“要求”の部分はFW宇佐美貴史も求めているところ。「(佐々木)翔悟、侃志は経験もしているが、ピッチ内でのコミュニケーションや要求する回数があまりにも少ない。それは本人たちには求めたい」と期待する。取材も丁寧に受け、人柄も温和。ただ10年ぶりのタイトルを獲得のためには、奥抜のさらなるエゴが必要となる。