プロモーターで、大橋ジムの大橋秀行会長(59)も「井上尚弥が疲れたと言いましたが、自分も疲れた。長い1カ月でした」と、勝利会見の席で振り返った。
サム・グッドマンの負傷による延期からキャンセル。そこから代役の挑戦者である金芸俊(キム・イェジュン、32=韓国)とのバタバタ交渉。
大橋会長は「長い1カ月でした。携帯電話が鳴ると恐怖…恐怖症になってしまって。本当に大変でした」と絞り出した。さらに「実は、キム選手に対してのリザーブ選手がもう一人いたのですが、体重オーバーで来れなくなって。実はそういうトラブルもあって」ともう一人の世界ランカーをリザーブに用意していたことも明かした。
加えて、昨年末に井岡一翔が世界戦で挑戦する予定だった王者が来日してからインフルエンザにかかり、直前で中止になったことを挙げ、「それを教訓にさせてもらって。最悪の事態では10日後に試合が出来るようにこの会場(有明アリーナ)を準備していた」と明かした。
本当に苦労の連続。
大橋会長は「井上尚弥もこの経験はなかなかできない。一皮むけたモンスターになった。今日の試合はとてつもなく大きかった」と胸をなで下ろした。