広島に新加入したジョハン・ドミンゲス投手(29=ホワイトソックス傘下3A)、エレフリス・モンテロ内野手(26=ロッキーズ)、サンドロ・ファビアン外野手(26=レンジャーズ)が、広島市南区のマツダスタジアムで入団会見に臨んだ。Vの使者として投打で活躍が期待されるドミニカ共和国出身の3選手。「チームの優勝に貢献したい」と声をそろえた。
新加入の2選手と23日午前に来日し、前日夕方に広島入りしたばかりだというのに、ファビアンは意気軒高だった。時差ボケは「問題ない」と強調。知っている日本語を問われると、笑顔で「ワタシハ、ファビアンデス。オネガイシマス。アリガトウゴザイマス」と自己紹介した。
新井監督をして「たくさん(候補)の映像を見た中で一番良かった。ぶんぶん振り回さず、タイミングの取り方やコンタクトするのがうまい」と言わしめる中軸候補。幼なじみで、レンジャーズ時代にチームメートだった巨人・ヘルナンデスから、日本球界の情報は既に収集済みだ。
「彼とは小さい時から一緒に育っていた。そういう関係性で、日本に来る前から多くの話をした。“日本では我慢強いバッターになった方がいいよ”とアドバイスをくれた」
自らを「しっかりコンタクトできるバッター」と表現する。ミート力に優れる上に、マイナー通算104本塁打のパワーも魅力で、日本の野球に素早く順応できれば大きな戦力になり得るし、先発4番も現実味を帯びる。
「どの打順でも一生懸命にやるだけだと思っているけど、4番はその前にランナーがたまりやすい。好きな打順なのは間違いない」
昨季のチーム打率・238、52本塁打はともにリーグ最下位。得点力不足がV逸の最大要因となった。懸案解消のカギを握る26歳は言葉に力を込める。
「自分がここにいる理由は、チームの勝利に貢献するため。ケガなく健康でいることができれば、数字は自然に付いてくると思う」
ファビアンは、そう言って自慢のアゴひげをピクつかせた。
◇サンドロ・ファビアン 1998年3月6日生まれ、ドミニカ共和国出身の26歳。14年7月、アマチュアFAでジャイアンツと契約。22年3月にレンジャーズ移籍。同年から出場の3Aで通算265試合、打率・272、44本塁打、172打点。昨季は3Aで116試合出場、打率・270、17本塁打、81打点をマークし、9月6日のエンゼルス戦でメジャーデビューしたが、3試合で無安打、打点なしだった。1メートル80、81キロ。右投げ右打ち。