◇第97回選抜高校野球大会出場校発表
2年ぶり16度目の選抜切符をつかんだ智弁和歌山の最速152キロ右腕・宮口龍斗(2年)が“世代最速”に狙いを定めた。ターゲットは健大高崎・石垣元気の「158キロ」だ。
「凄いと思いますし、意識する数字、存在です」。昨秋の関東大会準々決勝の佐野日大戦で2年生では史上最速となる「158キロ」が出た瞬間を映像でたまたま見ており、闘志に火が付いた。そして以降の秋、冬のトレーニングで、自信を深めた。「この冬に自分も成長していると思いますし、春になって試合で投げるのが楽しみ。手応えはあります」
根拠とするのが“イチ流”だ。イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が20年12月に同校を訪れて指導した際に、ナインの前で実践してくれた初動負荷トレーニング。それが後輩たちにも代々受け継がれ、宮口も「この冬、毎日やっています」と言う。エース・渡辺颯人(2年)と、後半の短いイニングを力でねじ伏せる宮口の強力二枚看板を擁す投手力は全国屈指。中谷仁監督もナインも「目標は日本一」と意気込む。