◇第97回選抜高校野球大会出場校発表
3年ぶり27度目の春切符をつかんだ天理を引っ張るのが、プロ注目の赤埴(あかはに)幸輝(2年)だ。「1番・遊撃」として昨秋の公式戦8試合で打率・484(31打数15安打)、4打点とフル回転。聖地でも「1番打者としてチームを勢いに乗せたい」と言葉に力を込めた。
軽快なフィールディングも魅力で、大会屈指の遊撃手として大きな注目を集めそうだ。聖地での目標は「ノーエラー、打率4割」。阪神大学野球連盟の天理大を11度のリーグ優勝へ導いた手腕を買われ、昨年1月に就任した藤原忠理監督は「彼がチームの司令塔」と全幅の信頼を寄せる。
昨秋の近畿大会準決勝で東洋大姫路に3―11で大敗。力不足を実感し、オフは体づくりに励んできた。体重は4キロ増量し、身長1メートル81、75キロとスケールアップ。「いつもワンバウンドしていた打球が柵越えするようになりました」とうなずく。小学6年時には阪神タイガースJr.にも選出された赤埴。阪神と浅からぬ縁もある男が、猛虎の本拠で暴れ回る。