横浜Mからオーストラリア1部ニューカッスル・ジェッツに完全移籍した元日本代表MF水沼宏太（34）が25日、いきなり新天地デビューを飾った。ホームで行われたリーグ再開初戦のパース・グローリー戦にベンチ入りすると、出番は1―1の後半9分。ビブスを脱ぎ、ベンチ前で背番号「18」のユニホームを着た水沼が姿を現すと、場内から大きな拍手が送られ、意気揚々とピッチに立った。
ポジションは4―4―2の右MF。出場からわずかしていきなり名刺代わりの得意の右クロスを上げると、その後も攻守に積極的なプレーを展開。コーナーキックではキッカーも務めるなど、合流わずかとは思えない息の合ったプレーを見せた。
試合の模様はAリーグのYouTubeチャンネルで生中継。水沼の出場前は3000～4000人だった同時接続が、出場後は1万を超えた。実況も水沼がオーストラリア出身のケビン・マスカット監督（現中国1部上海上港監督）の下、横浜Mで22年にリーグ優勝を飾ったこれまでの経歴を紹介するなど、注目度の高さをうかがわせた。
水沼は横浜MからJ2栃木（現J3）に期限付き移籍していた11年にルーマニア1部でテスト入団を受けた経験を持つが、海外移籍は今回が初。実況によれば、契約は1年延長のオプションが付いた半年という。
試合は2―2のドローで終了したが、水沼はらしさを発揮して上々デビュー。22年にはJ1ベストイレブンにも選出された水沼の挑戦が、いよいよスタートした。