沖縄2次キャンプ中の名古屋は25日、実戦形式の練習で汗を流した。大学卒業を1年前倒しでプロ入りを決めた新人MFMF加藤玄が稲垣祥とボランチでコンビを形成。「守備の予測、寄せる速さは圧倒的に違う。自分もそれに感化されて引き上げられているし、攻撃の部分で絶対的な強みを出せるというのも実感した。学んで、自分の良さを出して…そのサイクルを回し続けることが大事」と充実した表情を浮かべた。
名古屋アカデミー出身で、筑波大に進学。昨年の天皇杯2回戦・町田戦ではフル出場してジャイアント・キリングに貢献した。大学ナンバー1ボランチの呼び声高かったが「大学でやることに大きな価値を感じていたし、4年間を過ごしたからこそ得られる価値観や見えるものは間違いなくある」と前倒しでのプロ入りは悩んだ。だが「複数の選択肢がある中、サッカー選手としてのキャリアを本当に良いものにするためには何が大事かを考えた。自分の“本気”です」と力を込めた。
明確なターゲットは30年W杯出場。「26年W杯後の初陣に招集されるためには25、26年をどう過ごすか。そう考えた時、25年を大学で過ごすのとJリーグで過ごすのでは大きな差があるのではないかと感じていた。また、どういうクラブで過ごすのかも考えた」と逆算し、高い競争が望める名古屋入りを決断した。
この日の練習は前線へのパスや前線に出る動きなどでアピール。これまで得点へのこだわりはなかったというが「圧倒的にゲーム支配した方が楽しいと思っているけど、それだけじゃないというのも沖縄キャンプで感じている。得点も取りにいけるのが大事」と意欲を示した。目に見える数字も残し、まずはリーグ開幕・川崎F戦ピッチを目指していく。