今春の宮崎キャンプは2軍(名称B組)スタートとなったオリックスのドラフト1位・麦谷(富士大)が、足で1軍昇格をもぎ取る。初のキャンプでは実戦で積極的に盗塁を狙って猛アピールする決意を示した。
「去年、盗塁の数が少なかったというデータも見ていますし、守備、走塁。そこを一番アピールして、打撃がついていけたら」
日米で殿堂入りを果たしたOBのイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に憧れる俊足外野手。事前に昨季のチーム盗塁数がリーグ最少の61個だったことをチェックし、早期昇格へのアピール材料を「足」に定めた。50メートル走5秒85を誇り、北東北大学リーグでは4年間(8季)で5度の最多盗塁に輝いた実績がある。
「打撃は波がある。守備、走塁にはスランプがないと僕は思っているので」
この日、大阪・舞洲での新人合同自主トレを打ち上げ。「ケガなく終われたことが一番」。無理をさせない岸田監督の方針で新人は全員2軍スタートとなったが、目標の開幕スタメンへ誰より早く1軍(名称A組)に駆け上がる意気込みだ。 (山添 晴治)
≪小野は剛速球で支配下を狙う≫
B…育成選手で唯一、キャンプ1軍(名称A組)スタートとなった小野は、磨きをかけた剛速球で支配下登録を狙う。昨秋は豪州でのウインターリーグに参加。8試合連続で無失点に抑えるなど現地では最速159キロも計測した。「出力はずっとキープできている」と手応えを口にした。昨季はウエスタン・リーグで27試合に登板して1勝1敗、4セーブ、防御率2・08を記録した。5月で31歳となる9年目右腕。23年以来の支配下復帰へ若手以上に猛アピールする。