元TBSのキャスター・松原耕二氏(64)が26日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。元タレントの中居正広氏(52)の女性トラブルを巡り、対応に批判が集まっているフジテレビの問題について言及した。
番組内で一連のフジテレビの問題が報じられると、松原氏は「まだ何一つ事実が明らかになっていないわけですよね。それでもこれだけめまぐるしい動きになっているのは何なんだろう。ジャニーズ問題でも指摘された、ビジネスと人権。つまり企業の人権の尊重が欠かせない時代になっているんだろうと思います」と自身の見解を述べた。
「同時に感じるのは、放送がいかに信頼をベースにしているか」とも指摘。「一連の動きを見ながら思い出すのは、オウム真理教の問題を巡ってTBSの信頼が地に落ちたとき」と振り返った。
「我々も苦しい時代で、私が30代の局員だった時代です。何とかならないか、我々にできることはないかということで報道局で4時間近い検証番組を作った。私が担当したのはなぜ刑事が判断を間違えたのかというところ。刑事1人1人と30代の若造が検事役で向き合って誤りを正すという、ある意味物凄く凄惨な作業だった。あの時に思ったのは、信頼というのは一瞬で崩れるけども、取り戻すのはどれだけ大変で時間がかかるものかを痛感しました」と自身の経験を交えて話した。
17日に制限を設けて行ったフジテレビの港浩一社長の会見にも言及。「フジテレビのあれだけの問題で(会見に)カメラを入れないのは自己否定だし、しかもほとんど何も答えていない。フジテレビの現場の人は本当に怒りを覚えたと思います。今度こそ信頼を取り戻すためにもちろん女性の人権を最大限に尊重しながら今度こそ説明責任を果たしてほしいなと放送人として本当に心から思います」と訴えた。
フジテレビは27日に開く“仕切り直し会見”を午後4時から東京・台場の同局で行い、港浩一社長、嘉納修治会長、遠藤龍之介副会長、金光修フジ・メディア・ホールディングス社長の4人が出席すると発表している。