フジテレビ報道局解説委員の風間晋氏が27日、同局の情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。同局が同日にあらためて開く記者会見について言及した。
同局は一連の問題を受け、17日に港浩一社長が出席して会見を開いたが、メディアを限定したり動画撮影を禁じたりと、多くの制限を設けた。これにスポンサー企業などから批判の声が殺到。CM出稿の差し止めなどが相次いでいる。批判を受けて同局は、27日午後4時から、ネット媒体などからの参加も募る、オープンな形であらためて会見を開くことを明らかにしている。
会見には嘉納修治会長、遠藤龍之介副会長、港社長のほか、親会社のフジ・メディア・ホールディングス金光修会長も出席予定。しかし、社長、会長を歴任し、同局の役員を40年以上務める日枝久取締役相談役は、同局労働組合の要請にも出席者の中には名を連ねていない。
番組では、約80人だった組合員が、この問題を受けて約500人に増えたことに触れ、MCの谷原章介が「風間さんが30数年間(フジテレビに)在籍されて、いわゆる労働組合に社員が参加しなかった理由って何だったんですか?」と聞くと、風間氏は「それはフジテレビが調子が良かった時代というのは、別に労組に頼らなくても給料が増えてたわけですよ。ですから、そういう意味で集団交渉権的なものというのは、あんまり必要性を感じていなかったからという部分はきっとあると思います」と説明。続けて「その後で、ちょっとなかなか厳しい状況になった後っていうのは、ある意味、なかった時代の継続みたいな、認識がそんなに高くなかったって言えばそれまでなんですけど、そういうものなのかなと思いますけどね」と話した。
これに対し、谷原が「給料がよかったから特に上とモメず、経営陣と対峙してこなくても、みんな満足していたと。でもそれってメディア企業の在り方としてどうなんでしょうね」と問うと、風間氏は「もちろんメディア企業としてだけでなくって、一般事業会社でもそうだと思いますけれども、例えば、業績的に良い会社は賃上げを毎年バンバンいっているわけじゃないですか。でも一方で、そうでもない会社というのはあるますよね、というのと同じ。今、労組の要求を超える回答を出す会社っていうのはそんなに多くはないかも知れないですけれども、現実問題としてあるわけですから、そういう会社だったわけですよ、(フジテレビは)昔はね」と話した。