DeNAは27日、横浜市中区の「関内ホール」で「横浜ベイスターズ2025 初春の集い」を開催。イベントの中でトレバー・バウアー投手(34)の2年ぶりとなる球団復帰がサプライズ発表された。
誰もが待ち望んだ瞬間だった。大型ビジョンにバウアーの姿が映し出されると、約1000人のファンが詰めかけた会場には割れんばかりの拍手が響き渡った。「バウアー」と歓喜を込め、大声で名前を呼ぶファンもいた。バウアーはビデオメッセージで「また横浜でプレーすることを伝えられて本当にうれしいです。すごく久しぶりのような気がするし、みんなにとても会いたかった。みんなに会えるのが待ちきれない」と熱いメッセージを送った。
ファン同様、三浦監督にとっても待望の復帰だ。球団が再獲得に動いていることは知っていた。だが、口外はもちろん厳禁の超機密事項。「やっと言えるな…と。ここまでずっと出かかってた」と笑顔だった。
望む働きは1年を通してローテーションを守り続けること。「1年間フルで回転してくれることを期待してます」。勝ち星の計算以外にも存在が有形無形の球団の財産となる。「マウンドで投げている姿、試合と試合の間の準備の仕方もすごく勉強になる。若手の見本になってくれる」と言葉に力を込めた。
バウアーはレッズ時代の20年にサイ・ヤング賞を獲得するなど、メジャー通算83勝の実績を引っ提げ、23年にDeNAに電撃入団。10勝4敗、防御率2.76の成績はもとより、旺盛なファンサービス精神を存分に発揮して日本球界を盛り上げた。在籍は1年のみで退団。MLB復帰を目指したがかなわず、メキシコでのプレーを選択した。
今季はメキシカンリーグのメキシコシティー・レッドデビルズに所属。無傷の10勝、防御率2.48、リーグ最多となる120奪三振もマークして、年間最優秀投手を獲得した。
球団では退団後もバウアー側と連絡を取り続け、復帰への門戸を開放していた。粘り強い交渉が実を結んでの復帰。27年ぶりリーグV、そして2年連続日本一へ向け、大きなピースが加わった。