ソフトバンクの育成ドラフト7位、津嘉山憲志郎投手(18=神戸国際大付)には同期に勝ちたいライバルがいる。高校時代に同じ兵庫県内で競い合ったドラフト1位の村上泰斗(17=神戸弘陵)だ。新人合同自主トレでは一緒にキャッチボールを行い、「試合で凄いボールを投げていた。負けられないです」とくりっとした瞳をギラギラさせた。
高校で最初に名を広めたのは津嘉山の方だった。最速149キロの直球を武器に、1年夏からベンチ入りして県大会で準優勝。2年夏には選抜優勝校の報徳学園相手に2失点完投した。ただ、同年秋に右肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けて昨年を棒に振った。高校最後の一年を「我慢が多かった」と述懐。トレーニング方法を勉強するなど地道な努力を積み重ね、育成選手での指名を受けた。
沖縄県出身。目指しているのは同郷のオリックス・宮城のような投手だ。「周りが見ていて楽しい、ワクワクするピッチングをしていきたい」と腕まくりした。
◇津嘉山 憲志郎(つかやま・けんしろう)2006年(平18)7月24日生まれ、沖縄県出身の18歳。神戸国際大付で甲子園出場はなかった。兄・廉人はラグビーのリーグワン・三菱重工相模原の選手(プロップ)。1メートル78、92キロ。右投げ右打ち。背番号137。