元放送作家・鈴木おさむ氏(52)が28日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。元タレント中居正広氏(52)の女性トラブル騒動を巡って、同局が2度目の会見を開いたことに言及した。
番組では冒頭から前日に行われた2度目の会見を詳報。会見内容を(1)フジ社員関与の有無(2)トラブル把握後の対応(3)中居氏なぜ起用継続(4)日枝氏含む経営陣の対応・進退(5)第三者委員会の調査詳細(6)信頼回復への道筋、と「6つの焦点」に分け、取り扱った。
10時間23分に及ぶ超異例の長時間会見にMCの谷原章介が「僕自身この会見、夜中、1時過ぎまで見てて、今もちょっとまだ頭がぼーっとしてるところもある。日をまたいで10時間半ですよ。中々、ここまで長い会見は記憶にない」と率直な意見を口にし、出演者に会見を見た感想を求めた。
鈴木氏は「まずこの会見に関して言うと、会見だけで言うと、まず、やり切ったんでないかと僕は思います。ただ、これはゼロ地点に立っただけの話。ここからが大事と思います」と“やり直し会見”でフジテレビはやり切ったと語った。
その上で「ただ、昨日の会見に関して俯瞰(ふかん)して見ると、興味本位で面白いって思った人が結構いると思います。厳しい言い方をすると。糾弾する人がいて、テレビのメディアの人が謝って、それを生放送10時間もして。この言い方がいいかは分からないですけど、多分フジテレビが近年、ここ数年で放送したもので皆がこんなに興味持って見たものはこれが一番なんじゃなかと思うことは僕はすごい皮肉だなって思いますし、悲しさもあります」と皮肉なことにここ数年で最もフジテレビで注目を集めた放送になったのでは、とした。
一方で「面白い、興味本位な人もいれば関係者じゃなくて、子供に見せられないとか、見せたくないとか、イヤだって思った人もいると思います。フジテレビにもイヤだなって思った人も結構いると思います。内容だけじゃなく」と興味本位な人がいる一方で嫌悪感を示した人もいるだろうと指摘。
そして「例えばリモコンで8(のボタン)を押すときに躊躇したり、このことを思い出す人ってすごく多いと思うんです。テレビメディアの終焉だってここ1、2年すごい言ってる人もいるし、それを期待してる人もいると思うんです」とし「その中でいうと、昨日これがテレビで10時間放送されているってことは僕はメディアの終焉とか、そういうことに1個、大きくスイッチを入れたんじゃないかなって思っています」と述べた。
それでも鈴木氏は「ただ、今日もですね、撮影しているバラエティーのスタッフがいて、ドラマのスタッフもいるわけじゃないですか。そういう人たちが自分が作ったものを本当に面白いって届けて、そういう番組を皆が躊躇なく8って押せるような日が来るように、テレビの終焉と言われてることに対してブレーキをかけるようなことを上の人だけじゃなくて、現場の人も頑張っていかないといけない。それってめちゃくちゃ大変なことだと思う。僕はそこに対して思う気持ちが制作側でずっと番組をやってたのであります」と現場スタッフの気持ちを思いやった。
その上で「ただ、とてつもないインパクトを与えてしまった。会見に至るまでがもちろんありますが、すごいことがテレビで放送されていたなと思います」と10時間超の会見について語った。
この意見を聞いた谷原は「おさむさんがおっしゃっていたテレビの終焉みたいなことは意味は分かるんですけど、今までみたいなメディアの王様から崩れ落ちるかもしれませんが、僕自身は終焉すると思ってなくて、それはテレビに対する思い入れがあるだけでなく、テレビがなくなることは国民に対する大きなマイナスだと思っている」と意見。「昨日の会見は終焉だと皆に思わせない会見にしてほしかった。そういった意味でおさむさんが“ゼロ地点に立ったんじゃないかな”とおっしゃったけど僕はまだマイナスと思っていて、労働組合、記者、いろんなところで日枝さんの出席を求められていましたが、いませんでした。これは大きなマイナスかなと思います」と日枝久フジテレビ相談役が不在だったことを指摘した。