マーリンズは27日(日本時間28日)、招待選手として今春キャンプに参加する24選手を発表。その中にはマ軍傘下マイナーに所属する韓国人右腕、高祐錫(コ・ウソク)投手(26)の名前もあった。
コ・ウソクは韓国プロ野球で通算139セーブをマーク。昨オフにポスティングシステムを使い、LGから2年総額450万ドル(約6億4000万円)でパドレスに加入したが、昨春のオープン戦で結果を残せず、ソウルで行われたドジャースとの開幕シリーズはチームに同行もロースターから漏れ、母国でメジャーデビューはかなわなかった。
その後、パドレス傘下2Aでプレーしていたが、昨年5月上旬にアラエスとの1対4のトレードでマーリンズに移籍。5月末にDFA(出場選手登録の前提となる40人枠から外す措置)となったが、マイナーでメジャー昇格を目指し、登板を続けていた。マイナーで3チームで計44試合に登板し、4勝3敗、防御率6・54だった。
韓国メディア「スポーツ朝鮮」は同日、「メジャーリーグに挑戦する最後の機会を得た」と記し、コ・ウソクが招待選手としてメジャーキャンプに参加することを報道。現在はマ軍傘下2Aに所属しており、「メジャー40人のロースターに入るために越えなければならない山が多いのが現実だが、スプリングキャンプでトレーニングをともにするチャンスをつかんだ」と記した。
その上で「悲惨な成績にも関わらず、国内復帰を試みなかった」と2年契約を結んでいたことから、今季年俸225万ドルが残っていることに触れ「自らも失敗を挽回しようという意思もあるだろう」とした。
ただ、春季キャンプで自身の価値を証明できなければ「今年もマイナーリーグを転戦する可能性が非常に大きい」とした。というのも今季、コ・ウソクはマイナー拒否権を持っているといい、一度でもメジャー昇格すれば不振でもマイナー行きを命じることができないため「球団がリスク負担が大きいと判断すれば、コ・ウソクをメジャーリーグのロースターに登録せずに放置する方法を選ぶこともできる」とあえてメジャー昇格させない選択を球団が取る可能性もあるとした。
同メディアは「今年もこれといった進展がなければ、コ・ウソクは韓国行きの飛行機に乗らなければならない。韓国復帰の危機に立たされ、今回のキャンプで逆転ドラマを書くことができるのか」と結んだ。