偉大な先輩の熱血エールを力に変える。ヤクルト・清水がキャンプ地の沖縄・浦添で自主練習を行った。20、21年と最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを獲得したが、昨季は17試合で0勝3敗、2セーブ2ホールド、防御率7・27に終わった。
毎年12月にお笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明が主催する帝京野球部OBの「帝京会」に出席していたが、昨年は断腸の思いで欠席した。「揺らいだけど断らせてもらった。この悔しさを忘れてはいけないので」。例年は関東でリカバリーに努めた時期だが、昨年は7日から28日まで沖縄で練習に明け暮れた。
「東京にいるといろいろお誘いがある。誘惑に負けないように」と外部と接触を絶ち、己と向き合った。石橋からは「来年はしっかり成績を残し、帝京会に来てください。帝京魂!」と激励された。
1月には先輩の石川や小川らとヤクルトのファンクラブ名誉会員の歌手・さだまさしとの食事会に参加した。「さださんは国学院大の先輩(中退)。“頼むぞ清水!”と思って見てくださっているそうで。大学も高校も先輩が(頑張れと)言ってくれて、身の引き締まる思い」。期待に応えるためにも、必ず勝ちパターン救援に返り咲いてみせる。 (重光 晋太郎)