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経済評論家・加谷珪一氏 フジ会見後も相次ぐCMキャンセルに「現時点ではまだ真相が明らかではないので」

スポニチアネックス 2025年1月29日 13時24分

 経済評論家の加谷珪一氏が29日、TBS系「ひるおび」(月~金曜前10・25)に出演。27日に開かれたフジテレビの記者会見後も同局のCMのキャンセルを公表する企業が相次いでいることについて言及した。

 元タレント中居正広氏の女性トラブルに社員が関与したと報じられている問題などについて、同局は2度目の会見を開催。10時間を超える長丁場の会見では、27日付で辞任した港浩一前社長らが出席し、経営陣の責任を認め謝罪した。また会見前には港氏のほか、嘉納修治氏が会長を辞任すると発表。清水賢治氏が28日付で新社長に就任する人事を発表した。

 会見から一夜明けた28日には、日本生命保険とキリンホールディングス、サントリーホールディングスが、同局と契約済みの2月分のCMをキャンセルしたと明らかにした。日本生命は「ガバナンス(企業統治)や人権侵害への懸念が十分に払拭できていないため」としている。3社とも1月分はACジャパンに差し替えている。

 キリンは、同局の問題に関し、調査結果の迅速な情報開示や、再発防止策の実施などを同日申し入れたことも発表した。同局の27日の記者会見で、人権侵害の疑義が解消されなかったとしている。キリンは適切な対応がなされるまで、同局への広告出稿を停止すると20日に公表している。

 MCの恵俊彰が「キャンセルということになると、ACジャパンも流れない?」と聞くと、加谷氏は「流れないことになるでしょうから、例えば、番宣をやるとか、CMなしでそのまま番組を続ける、これはフジテレビ側の判断になると思う」と説明。

 恵の「これ(2月のCMのキャンセル)は今回の会見を受けてもやはりこういう判断だったということになるんですか?」には、「当然そうだと思います。現時点ではまだ真相が明らかではないので、フジテレビの初動態勢がどうだったのかが問われていて、事の真相は第三者委員会を経て、そこで事実が明らかになって、フジテレビがどういう体制で新たに出発するところが見えないと、スポンサーは新たに広告を出稿しますということにはならない。この動きというのは妥当なところですし、しばらくこの状態が続くのではないでしょう」とした。

 さらに恵が「会見を受けた後に、差し替えではなくキャンセルということになると、これはもう異例ということに?」と問うと、加谷氏は「これは本当にもう1局に対してCMをキャンセルというのは私も聞いたことがない事態。本当に前代未聞のこと。フジテレビ全体に大きな問題があったとのかというところに今、疑義があるのでスポンサーさんはとりあえずキャンセルをしているという状況ですから、実態がどうなのかをフジテレビ側はちゃんと説明しないと、広告は出てこないということになると思う」と指摘。

 恵の「そして、その第三者委員会(の調査結果が出る目安)は3月末と言われていますけど、その結果によってはまた状況が変わってくる可能性も?」には「これが1つのヤマ場になって、その結果をどうフジテレビが受け止めて、株主総会までの間にどういう体制にするのかというところで来期以降の広告の状況が決まるのでは」と解説した。

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