ドイツ1部ブレーメンから完全移籍でFC東京に加入したFW佐藤恵允(けいん、23)が29日、沖縄キャンプ中のチームに合流した。
23年8月に明大からJリーグを経由せずブレーメン入りし、昨夏のパリ五輪にも出場したアタッカー。午前の練習後にオンラインで取材に応じ、合流初日を「選手もスタッフも温かく迎えてくれたので(チームに)入りやすく、コミュニケーションもしっかり取れて雰囲気良くできている」と笑顔で振り返った。
ブレーメンでの契約が半年間残っている中でFC東京からオファーが舞い込んだ。移籍の経緯を「強化部の熱量や“J1優勝を目標としている”という言葉に、自分の地元のクラブでもあるので目標を達成したいという強い気持ちが出てきた。自分のキャリアにおいて(ブレーメン残留とFC東京への移籍は)どちらがいい選択か考えたうえでFC東京に来ることを決めた」と明かした。
チームには日本代表DF長友佑都(38)ら明大卒の選手もいる。佐藤は「長友さんは経験のある方。まだ深い話はできてないけど、ここからいろいろなことを吸収して、自分の中に落とし込んでいきたい」と意欲を示す。
ゴール前での得点感覚とダイナミックなプレーが持ち味で、今季の目標は「2桁得点と2桁アシスト」。背番号は16番を選んだ。明大時代に初スタメン初ゴールを記録した際に付けていた思い入れのある番号だ。それに加え「16得点を取りたいなっていう(思いも込めて)。それは今(取材中に)決めた」とちゃめっ気たっぷりに笑う。
Jリーグを経由せずドイツで揉まれた経験は血肉となっている。日本での新たな挑戦へ「高い基準を追究し続けてJ1優勝を目指してやっていきたい」と言葉に力を込めた。
◇佐藤 恵允(さとう・けいん)2001年(平13)7月11日生まれ、東京都世田谷区出身の23歳。コロンビア人の父と日本人の母を持ち、5歳からサッカーを始める。実践学園を経て明大に進学。21年10月にU―22日本代表に初選出。23年8月に明大サッカー部を退部してブレーメン(ドイツ)に加入。U―23日本代表では昨年4~5月のU―23アジア杯で優勝に貢献し、パリ五輪にも出場。趣味は自炊で得意料理はハンバーグ。大切にしている言葉は「素直さも武器」と「継続する力」。人気男性グループ「SixTONES」のジェシーは「いとこ」。1メートル78、75キロ。右利き。