新十両昇進を決めた大辻(21=高田川部屋)は師匠・高田川親方(元関脇・安芸乃島)とともに国技館内で行われた会見に出席し、喜んだ。
「素直にうれしい。ホッとした。中学を卒業して師匠の指導ももと、6年頑張ってきた」と笑顔。報徳学園中では全国大会で準優勝で鳴り物入りで角界入りした。17歳で幕下に上がったものの、「体が全然できてなくてまだまだだった。これが一番だと思う」としばらく低迷。約2年半前に高田川親方に「押し相撲を学んでこい」と幕内最年長の玉鷲(40=片男波部屋)の付け人になるよう勧められ、務めるようになってから変わった。「背中を見て教えられた。稽古では胸を出してもらい、玉鷲関はほんとに重いです」と勉強になったという。
「20歳で十両」と目標にしていたが、かなわなかった。初場所前には「絶対十両に上がると甘えることなく稽古に精進した。師匠の教えを守り、押し相撲で当たって起こして中に入る自分の相撲を磨いてきた」と5勝2敗で新十両を決めた。
愛弟子の新十両昇進に高田川親方は「まぐれで上がっても通用しない。本人にももっと稽古しないといけない。十両に上がったら一気に幕内に上がって活躍してほしい」と注文も忘れない。
伯桜鵬ら同級生はすでに幕内で活躍する。「伯桜鵬らみんな上がっていたので負けたくないと思ってやってきた。まずは幕内に上がれるよう精進したい」と意気込んでいた。