弁護士の橋下徹氏(55)が29日、カンテレ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演。中居正広氏の女性問題をめぐるフジテレビの一連の問題について語った。
フジテレビのやり直し会見で明らかになったのが、トラブルの初動対応について。23年6月に同局社員が女性と中居氏のトラブルを把握後、幹部社員や役員、社長に報告が上がったが、女性の希望もあり少人数が知るのみで、コンプライアンス推進室とは情報共有していなかった。
橋下氏は「これは絶対やっちゃいけないと、いろんな企業の経営陣に口がすっぱくなるほど研修している」と語った。「港浩一さんも大多亮さん(当時のフジ専務で現カンテレ社長)も個人と会社の機関との区別ができてなかったと思う。個人的に秘密を聞いたなら広めたらマズいと思うが、社として聞いたなら秘密であっても会社のしかるべき機関で共有しないといけない」と指摘した。
「コンプライアンスを担当するメンバーで情報共有する旨を女性に丁寧に説明しないといけない。場合によっては社会全体に影響する話なので聞き取りさせてほしい、絶対このメンバー以外には漏らさないから、と。中居さんへの聞き取りももちろん」と力説した。
「強制権はないから本人に無理やりしゃべらせることはできない。でも社としてはヒアリングをしたという事実が重要です。フジテレビはやってなかった。やったけど話してもらえなかった、とやらなかったでは全然違う。コンプラ部門は分かってるから必ずヒアリングするのに、情報共有できてなかったから、それをできていなかった。今回はこれが大失敗」と評した。
中居氏の番組終了時期ややり方についても、「まさにそれを判断するためにもヒアリングをして事実をきちんと把握しておくべきだった」とし、「今回のフジテレビの会見で僕が一番感じたのは、経営陣の皆さんが堂々と説明するだけの事実を持ってないなと思いました」と語った。
「持ってないから“ヒアリングした?”“適切な判断だった?”の質問に皆が黙る。中居氏の番組をやめなきゃいけないような事実なのかというのも、ヒアリングしてないから分からない。事実を把握しておかないと判断できないですよ」と苦言。「女性の人権、プライバシーはもちろん重要。社が公にせずしっかり守ればいいわけで、社としては女性と中居さんに丁寧にヒアリングしていくのは絶対に必要不可欠」と断言していた。