「第54回内閣総理大臣杯日本プロスポーツ大賞」の授与式典が29日、都内ホテルで行われ、パリ五輪陸上女子やり投げ金メダルの北口榛花(26=JAL)が大賞を受賞した。
同賞は日本のプロスポーツ界の健全な発展ならびに振興に寄与することを目的として1968年に第1回を開催。昨年は井上尚弥(ボクシング)が受賞するなどさまざまな競技から大賞受賞者が出ていたが、陸上界からは初の快挙となった。
この日出席した石破茂首相から「国民に大きな感動を与えた。決勝の合間の笑顔にはプレッシャーの中でも楽しんで挑戦する姿勢を示してくれた」という言葉とともに賞状と内閣総理大臣杯を贈られ、北口は笑顔を見せた。
昨年8月に開催されたパリ五輪の陸上女子やり投げで、日本女子のトラック&フィールド競技初の金メダルを獲得。壇上では「昨年はパリ五輪があり、たくさんのスポーツでたくさんの日本人選手が活躍した中で大賞に選んで頂き光栄です」と喜びを語った。
また「やり投げをまだまだ続けますし、やり投げを極めていく立場になった。誰にも進んでこなかった道を切り開けるように頑張りたい」と力強く宣言。
9月に東京で開催される世界陸上については「皆さんの前で良い投てきをして金メダルの感動を一緒に分かち合えるように今シーズンも頑張りますので引き続き応援よろしくお願いします」と意気込みを語った。
さらに、副賞として三菱自動車の「三菱アウトランダーPHEV」も贈られた。
殊勲賞・NHK賞にはパリ・パラリンピック車いすテニス男子シングルス金メダルの小田凱人(東海理化)が受賞。特別賞にはプロ野球日本一に輝いたDeNAなどが選ばれ、新人賞には24年に2度の大相撲優勝を飾った石川県出身の大関・大の里らが名を連ねた。