ドミニカ共和国出身の阪神・新外国人選手、ラモン・ヘルナンデス内野手(28)が29日、兵庫県西宮市内で入団会見に臨んだ。昨季メキシカンリーグ82試合で22本塁打した“カリブの怪人”は日本球界挑戦について、ある元猛虎戦士の存在があると明かした。
「メル・ロハス・ジュニアから、数年前に“日本のレベルは凄く高い。いいところだ”と聞いていた。そこから自分も意識し、テレビで見たりしていた」
21年から2年間、阪神でプレーした先輩とは同国のウインターリーグで共闘した経験があり、その後押しもあってジャパニーズ・ドリームに憧れてきた。夢の実現へ、誇示したいのは持ち前の打力。「凄く遠くまで飛ばせる力がある」といきなり怪力を自慢し、両翼95メートル、中堅118メートルの広い本拠地・甲子園もお構いなしと言わんばかりだ。
「ベテランや成績を残している選手に(日本投手への)対応法を素直に聞いて、覚えていきたい。言われたところで、いつでも行ける準備をするだけ」
一、三塁と左翼を守れる万能性も大きな魅力だ。新助っ人で唯一の支配下野手は「(阪神は)一つの夢を見つけるところ。全力でやる」と言葉にも力をこめた。前川や井上、野口、井坪らとのし烈な左翼バトルへ向け、開戦のゴングを自ら打ち鳴らした。(八木 勇磨)
◇ラモン・ヘルナンデス 1996年3月2日生まれ、ドミニカ共和国出身の28歳。2014年からダイヤモンドバックス傘下のマイナーでプレーし、最高位は19年の2A。マイナー通算480試合で打率.266、53本塁打、270打点。21年からメキシカンリーグを中心にプレー。昨季はアセレロス・デ・モンクローバで82試合に出場し、打率.313、22本塁打、71打点。1メートル93、102キロ。右投げ右打ち。