元タレント中居正広氏(52)の女性トラブルを巡る一連の対応が批判されるフジテレビで、系列を含めた番組の制作現場に影響が広がっている。27日に2度目の会見を行ったものの、ある社員は「10時間以上かけて会見しても、経営体制の刷新感や打開策を打ち出すことができなかった。いまだに視聴者やスポンサーから理解を得られていない」と頭を抱えている。
スポニチ本紙の取材では、4月期に予定している月9ドラマの撮影に影響が出ていることが判明。番組担当者は「物語の舞台となっている地域でロケをする予定でしたが、次々と撮影を断られている。仕方なくセットをつくって撮影をする部分も多い」と明らかにした。
グループ会社にも影響は波及した。BSフジでは、情報番組が4月改編で終了することが決定。代理店関係者は「先週時点では4月以降の継続が決まっていたが、27日の会見後に終了が決まった」と話した。また、2月23日に初回放送を予定していたドラマ「葵くん、また、ジム行くんだ?」も29日に放送延期が発表された。
番組関係者は「スポンサーから番組制作にストップがかかることが多い。今後の予定も不透明で、下請けの制作会社の人間も頭を抱えている」と話した。
≪フジサンケイG広告大賞が中止≫「第54回フジサンケイグループ広告大賞」の事務局は29日までに、同賞の開催中止を公式サイトで発表した。「このたびの一連の報道を受けて総合的に検討した」と説明。同賞は優れたCMなどを表彰するもので、1971年にフジテレビや産経新聞などフジサンケイグループ各社の主催で始まった。今年は今月下旬から2月上旬に審査会、4月に贈賞式が開かれる予定だった。