パドレスからFAとなっていた金河成(キム・ハソン)内野手(29)が29日(日本時間30日)、レイズと契約したことが明らかになった。米各メディアが報じた。2年総額2900万ドル(約45億円)で1年目終了後のオプトアウト権(契約見直し)が付く。
同内野手は21年に韓国プロ野球・キウムからポスティングシステムでパドレスへと移籍。内野全ポジションを高いレベルで守るユーティリティー性を武器に、主力として活躍。23年にはアジア人の内野手としては初のゴールドグラブ賞(ユーティリティー部門)を獲得した。
昨季はパドレスの正遊撃手としてプレーしたが、8月中旬の試合中に一塁走者として帰塁した際に右肩を負傷し、離脱。昨季成績は121試合で打率・233、11本塁打、47打点。その後、右肩手術を受けた。シーズン後に1年800万ドル(約12億円)のオプションを行使できる権利があったが、破棄してFAに。現在は順調にリハビリを進め、5月前後の復帰を見込んでいる。
パドレスからは今オフ、金河成の他、プロファー、ヒガシオカ、スコットなどFAとなった主力が他球団へと移籍。対照的に補強は進んでいない。オーナーグループの中でサイドラー家がチームの株式約45%を所有しているが、一家の誰が「コントロール・パーソン(経営責任者)」になるかで、オーナーだった故ピーター・サイドラー氏の妻、シール・サイドラーさんがピーター氏の兄弟2人を提訴したと米メディアが報道。“お家騒動”の影響があると言われている。
同地区のドジャースが投打含め、次々と大型補強を成功させる中、パドレスが戦力維持も困難な状況となっている。