レスリング日本代表は30日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで今月27日から行われている全日本合宿を報道陣に公開した。五輪4連覇の伊調馨さん（40）とロンドン五輪48キロ級金メダリストの小原日登美さん（44）が女子日本代表コーチに加入。2028年のロス五輪に向けた新体制が始動した。
パリ五輪女子68キロ級銅メダルの尾崎野乃香（慶大4年）は「新しい雰囲気での練習は良かった」と新体制を歓迎。スパーリング中には伊調コーチと小原コーチから丁寧な指導を受け「生で技術練習を受けるのは貴重。一つ一つ自分のものにしたい。またこういう合宿あるので毎回毎回を大切にしたい」と感謝した。
パリ五輪で日本勢は男女計8人が金メダルを獲得するなど過去最高の成績。新体制でさらに強化が進んでいく中「それについていかないといけないという覚悟もある。奮い立たされるような年始の合宿」と決意を新たにした。
パリ五輪女子76キロ級金メダルの鏡優翔（23＝サントリー）は、五輪後初めての本格的な合宿参加。「しばらく休暇を取ってから初めての合宿。パワーや技術、スピード、鈍っているところを確認できた」と手応えを得た。実戦復帰は未定。「自分が勝てる状態は分かっているから、そこにいつ持っていくか。勝ちにいく体つきで戦える時が来るまで、（時期は）はっきり言えないけど強化は始めていこうかなと思っています」と次の目標へ向けた本格復帰を見据えた。