フジテレビの清水賢治社長が30日、フジテレビの全社員に向けてメールを送ったことがスポニチ本紙の取材で分かった。「社員の皆さんへ」という件名で「社長に就任しました清水賢治です」から始まり「このたびの一連の出来事により、皆さんにご心配とご苦労をおかけしていることを、心よりお詫びします」と謝罪した。
元タレントの中居正広さん(52)の女性トラブル問題で大揺れのフジテレビに対しては70社を超える企業がCMを差し替え、親会社のフジ・メディアHDはこの日、業績見通しを下方修正、売上高は501億円減になったことを発表した。
経営に不安を募らせる社員を念頭に、清水社長は「最初にお伝えしたいのは、フジテレビは、急激な業績の落ち込みにも耐えられる経営基盤を持っているということです。これは、長年にわたる先輩方や皆さんの努力によって築かれたものであり、この状況でも制作費や人件費を支える土台となっています。まずは安心して、未来に向けて、取り組んでいただきたいと思います」と安心を呼び掛けた。
「信頼回復の道はただ一つ」として「誠実な行動を積み重ねることです」と呼び掛けた。「人権の尊重」「透明性の確保」を約束し「お客さまを最優先に。画面の向こうには、常に多くの視聴者・ユーザーの皆さま=お客さまがいます。私たちのビジネスは、その方々の存在があってこそ成り立っていることを、決して忘れてはなりません」とつづった。
そして「フジテレビの最大の強みは『人』」とし「誠実な行動を積み重ね、信頼を取り戻すことができた時、私たちは改めて、自分たちの仕事に誇りを持てるようになるはずです。そのためには、皆さんの力が必要です」と記した。